脳卒中の症状|脳卒中とは
脳卒中とは、年間12万人が亡くなっている恐ろしい病気です。
脳の血管がつまったり、破れたりして、その先の細胞に栄養が届かなくなり脳細胞が死んでしまうことをいいます。
脳卒中は、高血圧が原因で起こる脳出血・くも膜下出血と、脂質異常症や糖尿病が原因で起こる脳梗塞が代表的です。
脳の表面をおおう膜のひとつである「くも膜」の下に出血がある状態である「くも膜下出血」は、脳卒中の中で最も治療困難であり、致命率は約50%と非常に危険な病気です。
【脳出血・脳梗塞の症状】
急に倒れて意識がなくなったり、半身のマヒが起きたり、ろれつが回らなく言葉が上手く話せなくなったりします。
一時的な半身のマヒや手足のしびれ、ものが二重に見える、ちょっとの間、言葉が出てこなくなったりといった前触れが先に起きていることもあります。
【くも膜下出血の症状】
バットで殴られたような激しい頭痛が起こることが特徴です。
これらの症状に早めに気づくと、大きな発作の前に治療ができる場合もあります。
おかしいと感じたら、すぐに病院を受診することが大切です。
その際、CTやMRI等の画像検査にて、痛みもなく検査を行うことができます。
脳卒中の項目別詳細
【脳梗塞】
脳を養う血管が詰まるタイプで、次の3種類があり、脳卒中死亡の60%以上を占める。
(1) 脳の太い血管の内側にドロドロのコレステロールの固まり(プラーク)ができ、そこが破れ血小板が集まって動脈をふさぐ「アテローム血栓性梗塞」
(2) 脳の細い血管に動脈硬化が起こり、詰まってしまう「ラクナ梗塞」
(3) 心臓にできた血栓が流れてきて血管をふさぐ「心原性脳塞栓症」などがある。
【脳出血】
脳の中の細い血管が破れて出血し、神経細胞が死んでしまうタイプ。
高血圧や、年をとって脳の血管が弱くなり、血管が破れることが原因となる場合が多い。
日中、活動しているときに、頭痛やめまい、半身マヒ、意識障害などが起こる。
脳卒中死亡の約25%。
【くも膜下出血】
脳をおおっている3層の膜(内側から、軟膜、くも膜、硬膜)のうち、くも膜と軟膜のあいだにある動脈瘤が破れ、膜と膜の間にあふれた血液が脳全体を圧迫する。
動静脈奇形が出血の原因の場合もある。
突然激しい頭痛、嘔吐、けいれんなどが起こりやすく、意識がなくなり急死することもある。
脳卒中死亡の10%強。
【一過性脳虚血発作】
脳の血管が詰まるタイプのうち、24時間以内に回復するもの。
脳梗塞の前触れ発作ともいわれる。
一時的に片方の目が見えなくなったり、ろれつがまわらない、半身がいうことをきかなくなるなどの症状が起こる。
再び血液が流れると症状もなくなる。
気になる、脳卒中の予防と治療は、別ページで解説いたします。