PDCAサイクル
PDCAサイクルとは、PLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(評価)、ACTION(改善)を行い、業務をより良くする手法です。仕事だけでなく、物事をより良く進めるために、PDCAサイクルが役に立ちます。
一般的に、「去年と同じことをやっているようでは、それはただの作業である。厳しいようだが、それを仕事とは呼べない。」と考えられています。PDCAサイクルを回し、物事をより良くすることが大切です。
さらに、PDCAサイクルは、ひと回りさせて終わりではありません。らせん階段のようにグルグル上昇させていくことで、個人や会社を成長させることができます。
PLAN(計画)
まずは、この計画の最終到達点であるゴールを決めます。ゴールが明確になることで、そこに到達するまでの道のりを決めることができます。そして、「ゴールと現在の自分は、どれくらい離れているのか」を確認します。道のりをより明確にすることで、ゴールへの到達速度が速くなります。
次は、行動を起こすのですが、その前にリスクに対する予防策を考えましょう。何かを行なうとき、リスクは必ず生じます。計画倒れにならないために、リスクの想定に加え、チームでPLAN(計画)を共有することも大切です。
偉大な人々は目標を持ち、そうでない人々は願望を持つ。 ルイ・パスツール :生化学・医学者
DO(実行)
ここでは、「計画を進めていくこと」が重要です。忙しくてできなかったなどと言わないように、しっかりと仕組みを作る必要があります。大きな目標は細分化させ、1か月や1週間単位に落とし込みましょう。それでも、計画通りにいかない問題が生じることがあります。
計画が進まない場合、起こっている問題をみつけ、それを「見える化(可視化)」しましょう。そして、問題が解決するようにすぐに行動しましょう。さらに、問題だと思っていたものが、問題だったのか、その問題は解決したのか確認しましょう。
本を読むという行為をしないのは、人間として与えられた可能性を捨てるのと同じだ。本を読まない人は、サルである。 成毛眞(なるけ・まこと):日本の経営者
CHECK(評価)
PLAN(計画)がどのくらい到達したのか、具体的に評価しましょう。つまり、PとDに、どのくらい差があったのかの検証作業です。数値化など具体的かつ、月に1回などこまめに行うことが重要です。日本人は、PLAN(計画)とDO(実行)は行いますが、このCHECK(評価)まで到達できないことが多いようです。しかし、PDCAはグルグル上昇させなければ、意味がありません。
臆病な人間は批判をし、勝利を収める人間は分析をする。批判は人の目を見えなくするが、分析は人の目を開いてくれる。 ロバート・キヨサキ:投資家・著述家
ACTION(改善)
PDCAサイクルの目的が、このACTION(改善)です。今よりもっと良くするために、じっくりと時間をかけて考えましょう。ここで重要なのは、当事者意識をもち、できない理由ではなく「どうすればできるか」プラスの方向に考えることです。
この際に、他の人がどのような業務・状態なのか、一人一人の業務を「見える化」することも大切です。また、「いや、でも、しかし、どうせ、無理」などの否定的な部分に、改善点のヒントがあります。
私たちの弱点は無知ではない。「なにもしないこと」である。改善への行動は不安を消去するのだ。 デール・カーネギー:米国の実業家、作家、ビジネスセミナー講師
PDCAの土台
PDCAサイクルを回す前に、重要な2つの土台があります。この土台ができていないと、PDCAサイクルも歪んでしまいます。
一つ目の土台は「5S」です。
①整理 デスク周りなど、ものが散らかっていないですか?
②整頓 資料がぐちゃぐちゃになっていませんか?
③清掃 こまめに掃除していますか?
④清潔 服がしわしわになってないですか?
⑤しつけ しつけとは「社会人にとっての最低限のマナー」です。
まずは、5Sをキチンとするところからはじめましょう。
ものを片付けるときは誰が見ても、「ここに○○がある」と分かるようにしましょう。決めた場所に決まったものを置くようにし、使ったら元に戻します。みんなで共有するものは、使用中に名前入りのマグネットなどを置き、誰が使用中なのかわかるようにします。こうすると、今誰が使っているかわかりますし、名前があることで使用者が責任を持つようになり、ものを元の場所に戻すようになります。
二つ目の土台は、「仕事とは付加価値を提供するという考え」です。
「仕事とは何か?」と聞かれたとき、明確に答えることができますか?厳しいようですが、ただ何となくやっているのは「仕事」ではなく、「作業」です。「仕事」とは、わたしだからこそできるという付加価値をお客様に提供することです。
まずは、PLAN((計画)から見ていきましょう。