心臓と心不全|循環調節をする因子


心臓と心不全|循環調節をする因子

循環調節をする因子

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慢性心不全では神経体液性因子(交感神経、RAA系など)が活性化し、体液を多くし血圧を上昇させて組織への血液の流れを保とうとします。でもこれは心不全を悪い方向に向かわせているのです。

 

その一方で、心房性Na利尿ペプチド(ANP)の産生・分泌を亢進させ臓器の保護の対応も一応は準備しています。この両者のバランスの破たんが慢性心不全の進展につながるのです。

 

 

 

 

心臓の保護因子と刺激因子の関係

出典:医学の歩み、心不全

 

 

心臓と交感神経の関係について
心不全の原因となる疾患では交感神経の関与がとても大きいのです。しかし心不全における交感神経の異常のメカニズムについて明確な答えは分っていません。(なぜ今、心不全の治療薬としてβ-遮断薬があるのか?この疑問のために、心不全と交感神経の関係について私が分る範囲で書いておきます。参考のために目を通してみてください)。

 

・・ここから少しだけ、交感神経の基礎と心臓の関係について復習です。
<交感神経の中枢は延髄にあり、そこから心臓の冠動脈に沿って心表面を走り筋肉内に分布しています。副交感神経は逆に心臓の内側を走り心筋内に分布しています。交感神経終末では、チロシンから酵素(TH・tyrosine hydroxylase)の作用によってノルアドレナリン(NA)が合成され貯蔵顆粒に蓄えられます。上位からの刺激により開口し分泌がおこるのです。

 

ノルアドレナリンは心筋細胞のβ1-受容体に結合し心筋収縮力を亢進させます。しかし放出されたノルアドレナリンの95%は交感神経終末で再び取り込まれます。また遊離したノルアドレナリンは交感神経終末にあるα2受容体を介してノルアドレナリンの放出抑制に働き、分泌のコントロールをしています>

 

心不全状態では、前記しましたように交感神経の亢進が起こります。
これは破綻していく循環器系を維持するための重要な基本的な方策なのです。でも長期になると心筋への過剰な負担となり心不全の悪化につながるのです。心不全患者では重症度に比例して血漿中のノルアドレナリン濃度が増加しています。
心不全での交感神経活動亢進の原因の一つとして、心臓のところで説明しました圧受容体(頸動脈洞・大動脈弓)の異常が交感神経活動亢進の元ではないかと考えられています。心不全では圧受容体(圧受容体は副交感神経に支配されている)の感受性が低下して、交感神経の亢進に対して抑制が弱っているようです。
交感神経の亢進に心臓は答えようとして働きますが、結果として心筋の酸素消費量は増加します。特に心筋虚血があればその周辺では病態はさらに悪化していきます。β1受容体刺激により心筋の病的肥大や線維化が生じて細胞の障害をさらに引き起こすのです。また細胞内Caイオンが過剰となり死につながる不整脈の原因になることもあります。洞結節では、緩徐脱分極が速くなり頻拍が起こり、また腎ではレニン分泌が亢進します。
心不全でβ1受容体刺激が続くとβ1受容体の減少(ダウンレギュレーション)が起こり、カテコラミンの反応が低下していきます。また持続的な交感神経の亢進で心筋の神経末端ではノルアドレナリン含量が減少し枯渇していくと言うのです。これは交感神経終末においてノルアドレナリンの過剰放出や再吸収障害などが原因してノルアドレナリンの保持能力が低下しているためのようです。またノルアドレナリン合成酵素の減少も考えられ、交感神経がいくら頑張れといっても心筋には、それに答えるだけの余力がない無力の状態になっていると考えます。
最近、交感神経が副交感神経化する現象が心不全モデルでとらえられています。これは交感神経の亢進が、極端な過剰にならいようにする代償反応であろうと考えられています。

 

コメント:心臓病にβ-遮断薬が使われたきっかけは、心不全では交感神経が関係して身体のいたるところに変化が現れている。なら交感神経の亢進を抑制してみようとβ-遮断薬の使用に目が向いたようです。しかしβ-遮断薬がなぜ有効なのか、まだはっきりとは解明はされていません。心不全状態と交感神経の関係はまだ闇の中と言っても良いと思っています。

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