医行為の範囲とは(医師法等の解釈)


医行為の範囲とは(医師法等の解釈)

医行為の範囲とは

医行為とは、「医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為」をさします。 医師(歯科医師、看護師等)以外の者が、反復継続する意思をもって「医行為」を行うことは、医師法第17条等で禁止されています。

 

介護等の現場で行われる、以下の行為は「医行為ではない」と考えられています。

 

  1. 体温を計測すること(水銀体温計・電子体温計・耳式電子体温計)
  2. 血圧を測定すること(自動血圧測定器)
  3. パルスオキシメータ(動脈血酸素飽和度の測定)を装着すること(新生児以外、入院治療の必要がない方に対して)
  4. 軽微な切り傷、擦り傷、やけど等について、専門的な判断や技術を必要としない処置をすること(汚物で汚れたガーゼの交換を含む)
  5. 爪を爪切りで切ること、爪ヤスリでやすりがけすること(爪やその周囲の皮膚に化膿や炎症などの異常がなく、かつ、糖尿病等に伴う専門的な管理が必要でない場合)
  6. 歯、口腔粘膜、舌に付着している汚れを、歯ブラシや綿棒などで清潔すること(重度の歯周病等がない場合)
  7. 耳垢を除去すること(耳垢塞栓の除去を除く)
  8. ストマ装具のパウチにたまった排泄物を捨てること(肌に接着したパウチの取り替えを除く)
  9. 自己導尿を補助するため、カテーテルの準備、体位の保持などを行うこと
  10. 医薬品の使用を介助すること(以下、条件あり)

「10.医薬品の使用を介助すること」の具体例と条件

医薬品の使用介助の具体例

  • 点眼薬の点眼
  • 皮膚へ湿布を貼りつけること
  • 皮膚への軟膏を使用すること(褥瘡の処置を除く)
  • 一包化された内用薬を飲ませる(舌下錠の使用も含む)
  • 肛門からの坐薬挿入
  • 鼻腔粘膜への薬剤噴霧(点鼻薬の使用)
  • 市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器(※)を用いて浣腸すること

 

※ 挿入部の長さが5から6センチメートル程度以内、グリセリン濃度50%、成人用の場合で40グラム程度以下、6歳から12歳未満の小児用の場合で20グラム程度以下、1歳から6歳未満の幼児用の場合で10グラム程度以下の容量のもの

 

医薬品使用介助の条件
① 患者が入院・入所して治療する必要がなく、容態が安定していること
② 副作用の危険性や投薬量の調整等のため、医師または看護職員による連続的な容態の経過観察が必要である場合ではないこと
③ 内用薬については誤嚥の可能性、坐薬については肛門からの出血の可能性など、当該医薬品の使用の方法そのものについて専門的な配慮が必要な場合ではないこと
④ ①~③の3条件を満たしていることを医師、歯科医師または看護職員が確認すること
⑤ 「医師等の免許を有しない者」による医薬品の使用の介助ができることを、本人または家族に伝えていること
⑥ 事前の本人または家族の具体的な依頼に基づくこと
⑦ あらかじめ薬袋等により患者ごとに区分し授与された医薬品であること
⑧ 医師または歯科医師の処方および薬剤師の服薬指導の上、行うこと
⑨ 看護職員の保健指導・助言を遵守すること

医行為の範囲まとめ

上記行為は、安全に行われるべきもので、実施者に対して一定の研修や訓練が行われることが望まれます。病状が不安定であること等、専門的な管理が必要な場合には、「医行為である」と判断される場合があります。

 

また、測定された数値を基に投薬の要否など医学的な判断を行うことは医行為とされます。事前に示された数値の範囲外の異常値が測定された場合には、医師等に報告するべきです。

 

最後に、これらの内容はあくまでも医師法、歯科医師法、保健師助産師看護師法等の解釈です。事故が起きた場合の刑法、民法等の法律の規定による刑事上・民事上の責任は別途判断されるべきとされています。

 

参考資料:医政発第 0726005 号

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