エコノミークラス症候群とは
エコノミークラス症候群とは、長時間足を動かさず同じ姿勢でいることで、ひざの裏や太ももの奥にある静脈に血のかたまり(深部静脈血栓)ができやすくなることです。
この血のかたまりができた状態で急に立ち上がると、血のかたまりが血流にのって肺の血管を閉塞してしまう(肺塞栓)危険があります。
これを医学的に、深部静脈血栓症/肺塞栓症という。
血のかたまりが肺に詰まると、胸の痛み、呼吸困難、失神等の症状が出現します。(基本的に血のかたまりは脳には到達しない)
これは命に関わる大変危険な状態です。
初期症状は、太ももから下の脚が赤くなる、脚が腫れる(片足のむくみ)、歩行時の息切れ、しびれや痛み。
このような症状が発生したら、急いで医療機関を受診する必要があります。
エコノミークラス症候群の原因と予防
長時間同じ姿勢(特に車中等)でいてはいけません。
この状態では血液が全身をめぐれず、よどんだ状態になってしまいます。
血流をよくするには、からだを動かすことが一番です。
足や足の指をこまめに動かしましょう。
1時間に1度、かかとの上下運動を20~30回程度おこなったり、3~5分程度でいいので歩きます。
ラジオ体操、ふくらはぎを軽くもむ、ストレッチなども効果があります。
横隔膜を動かす呼吸をすると足の血流が改善するため、深呼吸も良いです。
また、弾性ストッキングを利用することも、血流の改善につながります。
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また、水分不足で脱水になると血液が濃くなり血のかたまりができやすくなります。
適度な水分摂取を。
スポーツドリンクやOS‐1(商品名)は、水よりも効率よく水分を吸収できます。
食事がとれないときは脱水の危険が高まるため、より注意が必要です。
利尿作用のあるアルコールやコーヒーは控えましょう。
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エコノミークラス症候群で注意するべき薬
薬の中には脱水を引き起こすなど、エコノミークラス症候群を引き起こす危険のあるものがあります。
・SGLT2阻害薬
・利尿薬
・骨粗鬆症治療薬(SERM)
・経口避妊薬(ピル等)
は注意する必要があります。
その一覧は以下の通りです。
薬の分類 | 代表的な医薬品名称 | 一般名称 |
---|---|---|
SGLT2阻害薬 |
スーグラ | イプラグリフロジン |
フォシーガ | ダパグリフロジン | |
ルセフィ | ルセオグリフロジン | |
デベルザ/アプルウェイ | トホグリフロジン | |
カナグル | カナグリフロジン | |
ジャディアンス | エンパグリフロジン | |
ループ利尿薬 |
ラシックス/オイテンシン | フロセミド |
ルネトロン | ブメタニド | |
ルプラック | トラセミド | |
アレリックス | ピレタニド | |
ダイアート | アゾセミド | |
チアジド系 利尿薬 |
フルイトラン | トリクロルメチアジド |
ヒドロクロロチアジド | ヒドロクロロチアジド | |
べハイド | ベンチルヒドロクロロチアジド | |
チアジド類似系 利尿薬 |
バイカロン | メフルシド |
ナトリックス/テナキシル | インダパミド | |
ノルモナール | トリパミド | |
アレステン | メチクラン | |
カリウム保持性 利尿薬 |
アルダクトンA | スピロノラクトン |
トリテレン | トリアムテレン | |
ソルダクトン | カンレノ酸カリウム | |
炭酸脱水素酵素 阻害薬(利尿薬) |
ダイアモックス | アセタゾラミド |
骨粗鬆症治療薬(SERM) |
エビスタ | ラロキシフェン |
ビビアント | バゼドキシフェン |
この一覧にある薬を飲んでいると、エコノミークラス症候群が起こるわけではありません。
自己判断で薬を中止する方が危険である場合もあります。
また、記載はありませんが、女性ホルモン製剤(エストロゲン等)なども注意が必要です。
つまり、一覧にないからといって、安心できるわけではありません。
少しでも不安がある方は、近くの薬局・薬剤師・医師に相談してみてください。
また、以下のような方は、エコノミークラス症候群が起こりやすいため、注意してください。
(1)高齢者
(2)下肢静脈瘤がある方
(3)下肢の手術をしたことがある方
(4)骨折等のけががある方
(5)悪性腫瘍(がん)がある方
(6)過去に深部静脈血栓症、心筋梗塞、脳梗塞等を起こした事がある方
(7)肥満の方
(8)妊娠中または出産直後の方
(9)生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血症等)がある方