近くに病院がない地域での医療|へき地の医療とは

医療分野における「へき地」とは

 

『交通条件及び自然的、経済的、社会的条件に恵まれない山間地、離島その他の地域のうち、医療の確保が困難である地域をいう。無医地区、無医地区に準じる地区、へき地診療所が開設されている地区等が含まれる。』

 

と定義されています。

 

簡単にいうと、山奥の村であったり、遠く離れた小さな島であったり、人が住んでいるけど病院が近くにないなどの、とても不便な場所へき地といいます。

 

そのうち無医地区とは

 

『医療機関のない地域で、当該地域の中心的な場所を起点として概ね半径四キロメートルの区域内に人口五〇人以上(昭和四〇年以前は人口三〇〇人以上)が居住している地域であって、かつ、容易に医療機関を利用できない地区のことをいう』

 

と定義され、平成16年で全国に約800ヶ所もありました。

 

 

【へき地医療とは】
「へき地医療」とはへき地で行われる医療のことで、主に「へき地診療所」や「小さな病院」が行っています。

 

しかし最近では、「へき地医療」はその診療所だけで完結するものではなくなってきました。

 

出張診療所などを設けて定期的に医師が巡回する「巡回診療」、常勤医師がいない診療所への「医師派遣」、診療所の医師の休暇のために代診する「代診医師派遣」の3事業などをまとめて、これからの「へき地医療」というようです。

 

へき地の診療所を支援するための「へき地医療拠点病院」を都道府県が指定しています。(全国296ヶ所)

 

また、厚生労働省は、へき地医療支援機構を中心に、効果的・効率的で持続可能性のある「へき地への医療提供体制」の構築を行っています。

 

この取り組みを成功させるためには、行政、へき地で勤務する医師、へき地医療に協力する施設・機関、そしてへき地の住民がそれぞれ連携・協力することが必要です。

 

 

【へき地医療のこれから】2015年4月6日更新
2014年1月時点で、上記3事業の実施状況は、良い状況ではありません。

 

いずれの「へき地医療拠点病院」も7割未満であり、どの事業も行っていない病院が全体の約2割でした。

 

この実態をふまえ、厚生労働省は、「へき地医療拠点病院」に対して、医師の派遣日数の数値目標を設ける方針を固めたそうです。

 

この方針は、2016年度からの適用を目指しています。

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