ADL(日常生活動作)とは

ADL(activities of daily living)とは、日常生活動作と訳され、普段の生活で行っている基本的な行動をさす言葉です。詳しくは、食事・更衣・移動・階段昇降・排泄・整容・入浴など、生活を営む上で不可欠な基本的行動(活動の能力)をさします。

 

あまり馴染みのない言葉ですが、リハビリテーションや介護業界ではよく使われています。ADL(日常生活動作)がしっかりとできることは、介護が必要でないということです。

 

薬は、ADLを上げることもあれば、下げてしまうこともあります。薬によって、食欲を増進させたり、排泄の改善ができます。またパーキンソン病などで手足が動きづらい場合は、その症状の改善もできます。これらは、ADLの向上につながります

 

しかし、薬の副作用によって、食欲がおちてしまったり、便秘がおこることがあります。中には、認知機能が低下したり、手足が動きづらくなる副作用もあります。その場合、ADLは下がってしまいます

 

薬剤師は、患者さんとの会話を通じて、さらに五感を使って、ADLの低下がおこっていないか日々チェックしています。ADLの評価法の中で、最も信頼性と妥当性があると言われるFIM(機能的自立度評価表)は、こちらで紹介します。

 

ADL(日常生活動作)を評価する質問票へのリンク(日本老年医学会)
Barthel Index:整容、食事、排便、排尿、トイレの使用、起居移乗、移動、更衣、階段、入浴の10項目をチェックし、点数が高いほど自立していることを表します。

IADL(手段的日常生活動作)とは

IADL(Instrumental Activity of Daily Living)とは、手段的日常生活動作と訳され、ADLより複雑で高次な動作をさす言葉です。詳しくは、買い物や洗濯、掃除などの家事全般や、金銭管理や薬の服薬管理、外出して乗り物を利用する等をさします。高齢者の生活では、ADLだけではなく、IADLも考慮することが大切です。

 

IADL(手段的日常生活動作)を評価する質問票へのリンク:日本老年医学会
Lawtonの尺度:電話をする能力、買い物、食事の準備、家事、洗濯、移動の形式、服薬管理、金銭管理の項目をチェックします。採点法は各項目ごとに該当する右端の数値を合計してください。数値が高いほどIADLが高いということです。男性0~5、女性0~8点であれば、IADLが低いと判断されるようです。

 

IADLとADLを評価する質問票へのリンク:日本老年医学会
DASC-21:認知症のスクリーニングのための21の質問の中に、IADL(買い物、交通機関を使っての外出、金銭管理、電話、食事の準備、金銭管理)、ADL(入浴、更衣、排泄、整容、食事、移動)が含まれています。

 

 

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