一般用医薬品の危険な副作用

一般用医薬品とは、処方せんがなくても薬局で購入できる医薬品です。市販薬やOTC薬と呼ばれることもあり、最近ではインターネットで購入できるものもあります。食品とは異なり、「副作用のリスク」があることは多くの方がご存知だと思います。

 

副作用は、必ず起こるものではありません。しかし、簡単に購入できる風邪薬などの「一般用医薬品」でも、死亡や重い後遺症が残る「副作用」が起こる危険があります。

 

平成21年度から平成25年度までの5年間に、報告された「一般用医薬品の副作用報告数」は合計1225例です。このうち、副作用で死に至った症例が15例、後遺症が残った症例が15例あり、一般用医薬品の副作用でも極めて重篤な状態に陥ることがわかります。

 

一般用医薬品薬効分類別副作用症例数(平成21年度~25年度)

 

製造販売業者から独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に報告された件数が、1225例でありますが、報告されていないケースも考えられます。平成27年4月から5月にかけて、消費者庁や薬剤師会は、一般用医薬品の注意喚起を行っています。

 

これらの「一般用医薬品の副作用症状」については、あまり知られておらず、副作用の発見が遅くなるおそれがあります。「副作用の初期症状」を知っていただき、症状に気付いたらすぐに医師、薬剤師に相談することが大切です。

 

死亡や後遺症が残った症例の主な副作用は、スティーブンス・ジョンソン症候群中毒性表皮壊死融解症(ちゅうどくせいひょうひえしゆうかいしょう)、肝障害間質性肺疾患(かんしつせいはいしっかん)、腎障害喘息発作重積(ぜんそくほっさじゅうせき)などです。

 

一般用医薬品では、かぜ薬である「総合感冒薬(そうごうかんぼうやく)」、熱や痛みの薬「解熱鎮痛消炎剤(げねつちんつうしょうえんざい)」、漢方薬による副作用が多く報告されています。

 

比較的安全だと思われがちな一般用医薬品においても、重篤な副作用が報告されています。スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症、肝障害、間質性肺疾患、腎障害、喘息発作重積などは極めて重篤になることもあります。

 

しかし、一般的に治療が早ければ早いほど、重症化を防止することが可能であり、治療の効果も期待できます。つまり、副作用の早期発見が非常に重要なのです。

 

 

続いて、一般用医薬品の重篤な副作用です。

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