ウンチのうんちくと日本うんこ学会
現在、ウンチは、良いイメージよりも、「汚い」「臭い」などの悪いイメージが強いです。しかし、ウンチは「からだの健康」を保つためにとても大切な存在なのです。ほぼ毎日見ている「ウンチ」ですが、なにでできているのでしょう。それは、主に「腸内細菌」、「腸粘膜の細胞」、「食べカス」と水分で構成されているのです。
出典:日経Gooday 良いウンチと悪いウンチ、どう見分ける?
そして、近年の研究では、ウンチを作る「腸内環境」に注目が集まっています。腸内の環境は、便通だけでなく、免疫力、うつ病や糖尿病などさまざまな病気や健康と関わりがあるといわれます。
ウンチの中にいる菌を調べれば、腸内の環境がどのような状態かわかるようになりつつあります。腸内環境から、全身の健康や病気だけでなく、「太りやすさ」すらわかるようになるといわれます。つまり、ウンチはとても貴重な情報源なのです。
健康でないウンチは、とても臭いにおいです。肉をたくさん食べた後や、腸内に悪玉菌が多いと臭くなります。腸内で発生した「インドールやスカトール、アンモニア、硫化水素など」がにおいの主な原因です。また、便秘が続くと、腸管内で食べ物の腐敗がすすみ、臭い酸性腐敗便になることがあります。
ウンチの色と体調
ウンチの色 | 疑われる病気 | 備考 |
---|---|---|
黒色 | 食道や胃の潰瘍、炎症、がん など | 食道、胃や小腸など、大腸よりも遠い部分で出血が起こると排泄される頃には、血が固まり「便が黒く」なります。 |
赤色 | 大腸の炎症やがん、痔 など | 肛門に近い場所で出血すると、便に血が混ざり「便が赤く」なります。 |
灰色 | 胆石や胆のうがん、肝臓がん など | 胆汁色素の流れが悪いと「便が灰白く」なります。 |
日本うんこ学会
病気からからだを守るためには、いつもの便の色やかたちを記録し、変化に気づくことが大切です。そこで、日本うんこ学会の取り組み、アプリとゲーム紹介します。
日本うんこ学会とは、「うんこ」を用いて日本をもっと健康で豊かな国にすべく立ち上がった団体です。
『日本うんこ学会の理念』
①正しいうんこの知識を普及させ、国民の大腸健康度の向上を目指します。
②「先生うんこに行ってきます!」が自然と言える社会を目指します。
ちょっとふざけてみえるかもしれませんが、日本において深刻な問題である「大腸がん」の検診受診率を向上させるなど、活動内容は本物です。
近年の大腸がん検診において、「大腸がんの疑いがあっても、病院に行かない人」が半数ほどいるといわれます。つまり、「正しい知識」がひろまっていないのです。
うんちを通じて「日々の体調を知っていく」ことが健康管理です。うんちを通じて、食べ物に気を付けるようになったり、自分の行動を意識するようになります。ダウンロード数は24万件で、利用者の約9割が女性ユーザーです。「かわいい・簡単・楽しい」で、記録を継続しやすいアプリです。
腸内の疾患に気が付くために重要な便の観察(観便)を「継続」してもらうために、ゲームなのです。人によって、便には個体差があります。こういう便はダメ、こういう便は良いということよりも、自分の体内の変化を察知することがなによりも大事です。
そのためには自分で観便するしかありませんが、便をただ観察するだけでは飽きてしまいます。そこで、便を観察するモチベーションを維持することや、癌や健康についての正しい知識を学ぶことを「楽しく」行える仕組みとのことです。
繰り返しになりますが、さまざまな疾患に関係するといわれる「腸内環境」を考える上で、自分の便に興味を持ったり注意を払うことが非常に重要です。