尿や便に関係する医薬品(着色・残渣)
薬を飲むことで尿や便の色が変わることがあります。その原因は、「①薬そのものの色や代謝物の色によるもの」と「②病気や薬の副作用によるもの」があります。
①の場合、健康上問題はありませんが、患者さんを不安にさせないために必要な情報です。しかし、②の場合は、命に関わる場合もあり、放置してはなりません。
①薬そのものの色や代謝物の色によるもの(残渣を含む)
ビタミン製剤
医薬品(代表的な薬品名) | どこが? | どうなる? |
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FDA、FDAエキス(フラビタン) | 尿 | 黄色 |
ビタミンB複合剤(ビタノイリン) | 尿 | 黄色 |
リボフラビン(ハイボン) | 尿 | 黄色 |
抗生物質
医薬品(代表的な薬品名) | どこが? | どうなる? |
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イミペネム/シラスタチン(チエナム) | 尿 | 赤褐色 |
セフジニル(セフゾン) |
①尿 |
①赤色 |
セフォゾプラン塩酸塩(ファーストシン) | 尿 | 濃黄色~褐色 |
パニペネム・ベタミプロン(カルベニン) | 尿 | 茶色 |
ミノサイクリン塩酸塩(ミノマイシン) | 尿 | 黄褐色~暗褐色、青色、緑色 |
緩下剤
医薬品(代表的な薬品名) | どこが? | どうなる? |
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センナ・センノシド(プルゼニド) |
①尿 |
①濃黄色~褐色 |
ダイオウ |
①尿 |
①黄褐色、帯紅黄色 |
抗がん剤
医薬品(代表的な薬品名) | どこが? | どうなる? |
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エビルビシン塩酸塩(ファルモルビシン) | 尿 | 赤色 |
ダウノルビシン塩酸塩(ダウノマイシン) | 尿 | 赤色 |
ドキソルビシン塩酸塩(アドリアシン) | 尿 | 赤色 |
フルタミド(オダイン) | 尿 | 琥珀色または黄緑色 |
ミトキサントロン塩酸塩(ノバントロン) | 尿 | 青色~緑色 |
その他
医薬品(代表的な薬品名) | どこが? | どうなる? |
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クロファジミン(ランプレン) |
①尿 |
①赤色~茶褐色 |
カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム(アドナ) | 尿 | 茶色~黄褐色 |
エパルレスタット(キネダック) | 尿 | 黄褐色~赤色 |
サラゾスルファピリジン(サラゾピリン) | 尿 | 黄赤色(アルカリ尿で) |
チニダゾール | 尿 | 濃黄色~褐色 |
ヒベンズ酸チペピジン(アスベリン) | 尿 | 赤色 |
プロトポルフィリン(プロトポリン) | 便 | 黒色 |
メチルドパ(アルドメット) | 尿 | 黒色(放置すると) |
メトニダゾール(フラジール) | 尿 | 赤褐色 |
リファンピシン(リファジン) |
①尿 |
①橙赤色 |
レボドパ製剤(マドパー、ネオドパストン、メネシットなど) |
①尿 |
①黒色 |
チペピジウム臭化物(セスデン) | 尿 | 赤色 |
鉄剤(フェロミア、フェルム、フェロ・グラデュメットなど) | 便 | 黒色 |
銅クロロフィン合剤(メサフィリン) | 便 | 緑色 |
【便の残渣】
薬の残りカス(残渣)が、大便の中に出てくる医薬品があります。この残りカスのことを、ゴーストピルやゴーストタブレットとよびます。基本的に、健康上の問題はありません。びっくりして薬をやめないように注意が必要です。
白いカスが便に出るもの
デパケンR錠、セレニカR錠、テオドール顆粒、ペンタサ錠などの徐放製剤(からだの中でゆっくり溶ける医薬品)
薬の基剤が便に出るもの
フェロ・グラデュメット錠、スローケー錠、オキシコンチン錠など
②病気や薬の副作用によるもの
赤褐色の尿
筋肉痛や身体のだるさ、赤褐色の尿を伴う副作用に「横紋筋融解症」があります。
主な原因の医薬品
スタチン系薬剤(クレストール、リバロ、リピトール、メバロチンなど)
フィブラート系薬剤(ベザトール、リピディルなど)
ニューキノロン系抗菌薬(クラビットなど)
発生頻度は、0.01%程度と多くはありませんが、異常を感じたらすぐに医療機関に相談しましょう。
黒色の便
消化管(胃、十二指腸など)から出血があると、便の色が黒くなります。
主な原因の医薬品
解熱鎮痛剤(ボルタレン、ロキソニンなど)