心臓と不整脈|心臓の不整な動きを考える


心臓と不整脈|心臓の不整な動きを考える

心臓の不整な動きを考える

心臓はこのように話します。
「常に正常に動けと言われても、そりゃあ無理だ。“不整脈だ”とうるさく言うな!」

 

心臓には多くの血管がつながり、弁があり、その内部構造はとても複雑です。複雑な構造の為に刺激の伝導が狂い、不整な動きになることがあります。不整な動きの原因は何か、その仕組みを考えてみれば、当たり前だと思えるものが多いのです。

 

心臓に障害が起これば、不整な動きになる。それも当然のことでしょう。不整な動きが軽いものでは、何の治療も行わないという選択もあります。しかし、激しいもの(不整脈)では命に関わる場合があります。

 

以下、少し考えてみてください。
・心臓の各細胞では、いつも決まった静止電位が、間違いなくつくられるでしょうか?
・(浅い電位差しかつくれなくて)自分勝手に興奮する細胞はいないでしょうか?
・プルキンエ線維では、どんなことがあっても、隅々まできちんと刺激を伝えるでしょうか? 
・電気刺激を伝える経路は、常に一定でしょうか?
・心臓以外の部位から電気刺激を発することは無いでしょうか?
・心臓は動く機械ではありません。電解質の微妙な移動で動くことができます。その電解質の環境はいつも同じでしょうか?

 

これらの答えはすべて「いいえ」です。心臓は万能だと思われがちですが、変な動きをすることもあります。電位差をうまく作れず、自分勝手に興奮する細胞もいます。違う経路を通って電気刺激を伝える細胞もいます。時には、動かない細胞もいます。困ったものです。

 

心臓の動きは、細胞とその電解質(主にCa、Na、Kイオン)の移動によります。細胞膜を通る電解質の動きは一瞬なので、間違いや狂いがあっても当然です。

 

心臓の細胞は年齢とともに衰え、壊れやすくなり(アポトーシスの増加)、固くなり(線維化)ます。そして、徐々に細胞の興奮や、電気刺激の伝導が難しくなります。

 

細胞が異常興奮を起こすこともあれば、細胞から細胞への刺激の流れがスムーズにいかなくなることもあります。また、違った流れの経路をつくることもあります。心臓が正常であっても、構造的な理由や、ちょっとした細胞の間違いが原因で異常興奮は起こるのです。

 

この原稿を書いている時、知人の医師から、“30歳くらいになれば、誰にでも不整脈はある”と助言をもらいました。心臓が、常に決められたように動くことは、難しいのです。

 

色々な不整脈
心室性期外収縮

 

心房細動

 

心房性期外収縮

 

発作性上室性頻拍

出典:不整脈の読み方

 

心臓が、洞結節を起点にして正しいリズムで動いている時を正常洞調律(せいじょうどうちょうりつ)と言います。正常洞調律 (NSR:Normal Sinus Rhythm) は、「整脈」とも呼ばれ、対義語が「不整脈」です。

 

心臓において、電気刺激の流れが途中で遅れたり、止まったり、間違った経路を伝えたり、ある細胞が勝手に興奮したり・・・と、様々な異常が起こります。そのすべて不整脈の卵なのです。

 

大半の人において、心臓の細胞は日常的に異常を起こしています。しかし、心臓全体の動きが、必ずしも不整になるわけではありません。つまり、心電図におかしな波形がみえたからといって、「心臓に病気がある」と早合点するのも間違いです。

 

 

続いて、各部位の不整な動きをみてみよう1

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