薬の選択・薬剤師の視点|心臓と不整脈


薬の選択・薬剤師の視点|心臓と不整脈

薬の選択・薬剤師の視点

不整脈治療の目的は、不整脈の消失と減少、それに伴うQOLの改善、不安の除去、生命予後(病気がたどる経過と結末)をよくすることにあります。その対応は、薬物療法、カテーテルアブレーション、外科的手術、植え込み型徐細動器、そして無治療です。

 

不整脈に薬を使用する際、Vaughan-Williams(ヴォーン・ウィリアムズ)分類とSicilian Gambit(シシリアン・ギャンビット)分類によって使い分ける場合が多いようです。

 

薬を選択する際に注目すべき点は、以下の3点です。
①薬が結合するチャネルの種類
②結合するのは活性期か不活性期か
③チャネルへの親和性(滞在時間)は長いのか短いのか

 

「この患者さんに、どの薬が合っているのか?」と考えるのではなく、患者背景(合併症など)を考慮して、薬の使用可否を考える必要があると思います。

 

例えば、QTが延長している患者に対して、不応期を延ばす薬(Kチャネル抑制薬)は使用できません。また、心筋細胞の障害があり頻脈が起こっているなら、(静止期の電位差が浅くなっている可能性があるため)親和性の長い薬は避けたほうが良いでしょう。

 

心筋梗塞後では、心機能の抑制の少なく安全性の高い「fastの薬(リドカイン、メキシレチン)」を選択すべきです。心筋が弱っている場合には、Caイオンの流入を抑制する可能性のある「強いNa抑制薬」は避けるべきです。

 

心房細動などの状態では、「fastの薬(リドカイン、メキシレチン)」は適当ではありません。また、夜間に不整脈が生じやすい場合、(この不整脈には副交感神経の関与が考えられるので)抗コリン作用ある薬の使用が適切だと考えられます。

 

抗不整脈薬の効果が期待できる主な薬は、「Naチャネル抑制薬」です。Kチャネルの抑制薬は、不応期やプラトー相を延ばし、次にやってくる(リエントリーなどの)早い興奮の抑制を期待して使われます。

 

不整脈を治療する薬は、各チャネルの抑制作用が中心です。時には正常な興奮(電気刺激)も抑えてしまいます。つまり、催不整脈作用(新たな不整脈を起こすこと)も当然であり、注意が必要なのです。本当に不整脈の薬がいるのだろうか?と考えることも大切です。

 

 

続いて、心房細動の原因と対応

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