肥満とメタボリックシンドロームとは

【肥満】
肥満には脂肪がたまる場所により、「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」の2つのタイプがあります。内臓脂肪型肥満は、メタボリックシンドロームの原因となる危険な肥満です。

 

 

「肥満」という言葉を使うときには、脂肪が一定以上に多くなった状態のことをいいます。人のからだは様々な物質でできています。おおまかには、水分と、筋肉に多い糖質とたんぱく質、骨に多いミネラル、脂肪でできているといえます。肥満というのは、このなかの脂肪の割合が多すぎることです。体重が重くても、筋肉や骨の割合が多く脂肪が少ない人は、肥満ではありません。

 

 

【肥満はBMIで判定される】
現在、肥満の判定は、身長と体重から計算されるBMIという数値で行われています。これはBody Mass Index(肥満指数)の略です。

 

 

 

【メタボリックシンドローム】
内臓脂肪は、腹囲(へその高さで測るウエスト周囲径)と比例するため、腹囲を測定することで内臓脂肪型肥満かどうかの判定が行われます。男性85cm以上、女性90cm以上だと内臓脂肪型肥満と判定されます。内臓脂肪が多くなると、内臓脂肪から出ているアディポサイトカインというホルモンのような物質のうち、高血圧や脂質異常症、糖尿病、動脈硬化などになりやすくなる物質が多く分泌されるようになり大変危険です。

 

糖尿病などの生活習慣病は、それぞれの病気が別々に進行するのではなく、おなかのまわりの内臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満が大きくかかわるものであることがわかってきました。内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態を、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)といいます。内臓脂肪が過剰にたまっていると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を併発しやすくなってしまうのです。しかも、「血糖値がちょっと高め」「血圧がちょっと高め」といった、まだ病気とは診断されない予備群でも、併発することで、動脈硬化が急速に進行します。

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