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洞結節は心臓の動きの出発点だよ

洞結節は、2,000個位の細胞の集まりで、自分で興奮することができる細胞です。つまり、自分で電気刺激を作ることができます。この機能を自動能といいます。洞結節は、いわば「心臓の司令塔」なのです。

 

しかし、ときに間違いを犯すこともあります。その間違いとは、「狂って興奮すること」や「お休みをする(興奮すべきときに興奮しない)こと」です。

 

 

洞結節は、このように話します。
「洞結節は心臓の親父だぞ。俺だって疲れることがある、時には勝手に休むけど、許せよ。俺は、1分間に100回くらい興奮するようにできている。でも、副交感神経に抑えられて、70回位(の興奮)にさせられているのだ。」

 

洞結節の部位には、中枢から交感神経副交感神経系がやってきて、それぞれの神経系が身体の状態に合うように支配しています。細胞は、交感神経で興奮する細胞群と副交感神経で興奮する細胞群があります。安静時には、副交感神経系が主導権をにぎり、交感神経の支配を副交感神経が抑えているようです。

 

 

【交感神経・副交感神経と徐脈と薬】
徐脈は、不整脈の一種であり、洞性徐脈、徐脈性不整脈ともいわれます。安静時の心拍数(成人)は、一般的に毎分60~75回です。毎分60回未満が徐脈と定義されています。安静にしているときに心拍数が下がるのは、副交感神経が主導権をにぎるためです。

 

抗コリン薬のアトロピンなどを投与すると、副交感神経系による心臓の抑制が弱くなり、心拍数を増やすことができます。また、主に喘息に使用する、交感神経の刺激薬(β-刺激薬)も、徐脈に使われることがあります。

小さな部屋、心房とは

心房は、いろいろな血管が入り込んでいる「複雑な袋」です。心房の収縮は、心室に比べると弱いため、細胞の興奮も弱く、収縮している時間は短いのです。つまり、次の興奮(収縮)の準備が早くでき、不整な動きを起こしやすいのです。

 

 

心房は、このように話します。
この心房部分をみてくれよ、多くの血管が入り込んで、複雑な袋だろう。収縮の時間が短くて、すぐ次の興奮の準備ができるから、不整な動きが起こりやすいのだ。

 

心房の役目は、心室に血液を溜めるための“血液だめ”として働いています。いったん血液を溜めた後、収縮し心室に血液を送るのです。心房の収縮は、心室より0.1~0.2秒早く起こります。また、心房の収縮期は、心室に比べると短いのです。そのため、「収縮の仕方」に心室とは少し違う一面があります。

 

右心房は、左ほど大きな袋ではありません。しかし、上大静脈、下大静脈、冠血管から返る冠静脈洞の大きな血管が3本入り込みます。そのため、構造が複雑になっています。この複雑さが、心臓の電気刺激の伝導を狂わせ、不整脈の原因になる場合があります。静脈血が、右心房に返ってくると細胞組織が引き伸ばされ、大きくふくらみます。そのふくらみが、元の状態に収縮しようとする力によって、心臓から血液が押し出されます。

 

 

一方、左心房では、肺から流れ込む肺静脈(4本)の細胞と心筋細胞の境界がはっきりしていません。肺と心臓の細胞が混ざっていて、心房の興奮が血管の細胞に沿って肺の方にいくらか伝わります。また、肺静脈の心房に近いところに、自動的に興奮する自動能をもった細胞があり、風邪などをひくと、この細胞が異常興奮を起こし、心房の動きをおかしくすることがあります。心房が震えるような動きの不整脈(心房細動)は、多くの場合、この肺静脈の細胞の異常興奮が原因なのです。

 

 

続いて、心臓の各部位の構造(房室結節/ヒス/脚/プルキンエ/心室)

 

 

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