糖尿病の予防と治療
【糖尿病の予防】
肥満・メタボリックシンドロームの方ほど糖尿病にかかりやすいといわれています。
糖尿病にならないために重要なことは、食事と運動です。
「食べ過ぎてはいけない」
誰しも1度は聞いたことがあると思います。
しかし、ごはんの量を減らしたり、食べたいものを我慢することは辛いことです。
そこで、減らすのではなく、取り入れてみることをオススメします。
【食事のポイント】
☆野菜を取り入れよう
野菜、海藻、きのこ類などに豊富に含まれる食物繊維は、腹持ちがよいうえ、小腸での糖質の消化吸収をゆっくりにし食後の血糖値上昇をゆるやかにします。
健康日本21では、一日350gの野菜をとることを目標としています。
急に増やすと長続きしない場合が多いので、野菜を意識することからはじめましょう。
☆カロリーを見る習慣を取り入れよう
近年、様々な食品にカロリー(kcal等)が表示されています。
このカロリー摂取が多いことが、糖尿病の原因のひとつでもあります。
迷ったときは、カロリーが少ない方を選びましょう。
この小さな1ステップを続けることが大切です。
☆食事に時間を取り入れよう
早く食べると、食事中の糖が急激に体の中に入ってしまいます。
そこで、ゆっくりよく噛んで、時間をかけて食事を楽しんでください。
満腹感も感じやすく、一石二鳥です。
また、一度にまとめて大量に食べないようにしましょう。。
ゆっくり食べることで、インスリンを分泌するすい臓の負担を軽減することにつながります。
※新聞やスマホ、テレビを見ながらの食事は、食べた量もわかりづらく良くないです。
☆残す勇気を取り入れよう
ものを大切にする日本人の美徳でもある「もったいない」精神は大切です。
しかし、長い目で見ると良くないかもしれません。
食事が多いと感じたら、無理せず残してください。
☆小ぶりの茶碗やとり皿を取り入れよう
お茶碗を小さくすると、一膳の量を簡単に減らすことができます。
また、とり皿を使うことで、たくさん食べてしまうことを防げます。
☆空腹時間帯を作る習慣を取り入れよう
夜8時以降食べないなどの対応がおすすめです。
1日の中で5~8時間の空腹時間を作ることで、すい臓を休め、インスリンの効きや分泌力を高めます。
同時に、肝臓からの糖の放出も抑制できます。
寝る前の飲食も、インスリンが脂肪をため込む方向に働くので、控えるべきです。
☆玄米や雑穀を取り入れよう
白米や精白した小麦粉で作ったパン、麺類、さらに白砂糖などは、食後の血糖値を急上昇させやすいです。
精白した穀類や食品を減らし、玄米や雑穀、全粒粉やライ麦を使ったパンなどがおすすめです。
【運動のポイント】
運動の良い点は、2点あります。
運動自体がカロリー消費に役立つことと、筋肉をつけられることです。
筋肉がつくと基礎代謝があがり、何もしていない時でも体がカロリーを使ってくれます。
以下、運動量を増やす工夫を紹介します。
運動について詳細が知りたい方は、こちら(エクササイズガイド2013)
・遠回りして、歩く距離を増やす
・買い物は歩いて、こまめに行く(買いだめしない)
・階段を使う(エスカレーターやエレベーターを避ける)
・車を駐車する際、目的地よりも遠くにとめる
・周囲の風景等を楽しみ、観察しながら歩く
・腰が痛い等歩きづらい方は、水中を歩く
【糖尿病の治療】
まずは、食事療法と運動療法です。
それでも改善しない場合は、薬物療法(薬で治療)をしなければなりません。
糖尿病は、食事や運動等、自己管理がきっちりできれば、普通の生活が可能です。
糖尿病の方も、そうでない方も、まずは生活習慣を見直してみましょう。
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