[広告]

※アフィリエイト広告を利用しています

期外収縮とは

期外収縮とは、自動能をもたない細胞(心房や心室)が勝手に収縮する異常です。

 

本来、心臓の細胞は、電気刺激が伝わり収縮します。しかし、異常な細胞があると、電気刺激が伝わる前に、興奮し収縮する場合があります。しかし、勝手に興奮して起こった電気刺激のすべてが、心臓を収縮させるとは限りません。

 

期外収縮は、不整脈の中で最も発生頻度が高いといわれます。原因としては、狭心症、心筋梗塞、精神的、肉体的ストレスや睡眠不足など様々です。基本的に自動能をもたない心室や心房の細胞も、ちょっと異常になれば自動的に興奮する場合があります。

 

期外収縮の原因として、心臓の細胞と電解質(Na、Ca、Kイオン等)が関係しています。

 

例えば、心室細胞の電位差は、約-90mV(静止状態)→約-65mV(Naチャネルが開く:心室興奮のはじまり)→+30mV(収縮)→ゆっくりと-90mV(弛緩)にもどります。このとき、Kチャネルの異常などによって、-90mVにもどることができない場合に期外収縮が起こりやくすなります。

 

電位差が-90mVにもどることができない、例えば-70mVよりも下がらない場合を考えてみましょう。電位差が-70mVよりも下がらないということは、心室の細胞が弛緩できない状態です。さらに、Naチャネルが開く(約-65mV)値に近い状態であり、いつ心室の興奮がはじまってもおかしくない状態です。

 

このような異常によって、期外収縮が発生します。高血圧で心臓に負担がかかった場合、狭心症で虚血が起こった場合など、心臓の細胞が異常を起こす場合は少なくありません。

 

また、精神的なストレス、風邪、腎臓の障害による電解質の異常によっても、心臓の細胞が異常を起こす場合があります。心不全の方で、不整脈による突然死が多いのもうなずけるかと思います。

 

そして、自動能をもつ細胞(洞結節、房室結節、プルキンエ線維)においても、同様の異常によって異常興奮が起こることもあります。心臓が正常に動き続けられることは困難なのです。

トリガード アクティビティとは

トリガードアクティビティ(Triggered activity)は、引き金となる電気刺激(trigger)により異常な活動電位が誘発されることで、撃発活動ともよばれます。

 

初めに“誘発させる”通常の刺激があり、その活動状態の中で活動電位の持続時間が延長し、Caイオンが細胞内に過剰になった場合に起こります。交感神経の過緊張、心筋虚血状態でも起こります。

 

正常な心室細胞の電位差は、約-90mV(静止状態)です。しかし、何らかの理由でCaイオンが細胞の中に過剰に入ると、細胞は(分極しても)過緊張状態になってしまいます。つまり、Caイオンが細胞の内に多くたまった状態や、Caイオンが細胞の中の筋小胞体に過剰に押し込まれた状態です。

 

過緊張状態の細胞に、何らかの刺激(交感神経刺激など)がやってくると、Caイオンが筋小胞体から飛び出し(電位差が浅くなり)異常な脱分極が起こります。正常の活動電位の再分極(拡張期に入る段階)の途中から、振動性の変化が起こる場合もあります。

 

 

続いて、電解質の異常と心臓の機能

 

 

【薬剤師じゃなくても薬がわかる本】

 

 

 

 

 

 


関連ページ



[広告]
[広告]


[広告]