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簡略版 Sicilian Gambitの分類

(作成途中)

 

山下武志先生のつくられたSicilian Gambit 簡略版を紹介させていただきます。この分類は、不整脈の薬の理解のために、最もわかりやすいと思われます。

 

Naチャネル遮断薬
a 純粋なもの:ピルジカイニド
b 軽度のKチャネル抑制作用のあるもの:フレカイニド
c 抗コリン作用のあるもの:ジソピラミド、シベンゾリン、ピメノール
d その他チャネル、受容体に軽度の作用のあるもの:プロパフェノン、アプリンジン 
e 不活性化チャネル遮断薬:(心室性にしか効かない):メキシチレリン、リドカイン

 

Kチャネル遮断薬:ニフェカラント、ソタロール

 

Caチャネル遮断薬:ジルチアゼム、ベラパミル

 

多チャネル遮断薬:ベプリジル、アミオダロン

 

Naチャネルのみに関係する特異な薬:ピルジカイニド 
心臓の機能の低下をもたらしにくい薬:アミオダロン、メキシレチン、キニジン、アプリンジン、ピルジカイニド

アミオダロン:山下先生の意見(心筋細胞の生理学)

アミオダロンは、主にKチャネルへの作用する薬ですが、その他の多くのチヤネルの抑制にも関係しマルチチャネル抑制薬とも呼ばれます。その作用の「急性作用」と「慢性作用」には大きな違いがあるようにみられ、イオンチャネルの作用だけでは説明のつかない不思議な薬といわれています。

 

急性作用
静脈注射を行うなど、急性のイオンチャネルに対する作用です。急性の作用は細胞に対して外からの作用であるように考えられます。

 

Naチャネル遮断作用:不活性化チャネルの抑制、リドカインの作用に似ている
L型Caチャネル遮断作用:弱い
Kチャネル:(遅延整流Kチャネルのうち、速い成分)遮断作用:強い
Kチャネル:(遅延整流Kチャネルのうち、遅い成分)遮断作用:弱い

 

慢性作用
薬を飲みはじめて1ヶ月後など、慢性のイオンチャネルに対する作用です。アミオダロンは、脂溶性で半減期がきわめて長い薬です。長期間の(慢性)投与では、心筋細胞内に取り込まれ別の作用を発揮します。(別の作用=チャネルの抑制作用ではなく、チャネル産生量の抑制作用)心臓を弱らす陰性変力作用は少なく、最も頼りにされている薬です。

 

Kチャネル:(遅延整流Kチャネルのうち遅い成分)遮断作用
Kチャネル:(一過性外向き電流)遮断作用  

 

 

急性投与の効果:心房細動に対する良い結果は報告されていません。心室頻脈・細動に対しては、大量投与で多くの有効報告があります。(副作用には注意です)

 

慢性投与の効果:心房細動に対して、急性投与とは異なり、他の抗不整脈薬よりも頭一つ有意な薬です。慢性心房細動でも多くの有効報告があります。慢性心房細動の1年後の再発抑制効果は、一般的な抗不整脈薬では50%と考えられます。アミオダロンでは70%と高い数字が報告されています。これはイオンチャネルの産生抑制がこのような有効率をもたらしたと考えられます。

 

虚血性心疾患や心不全の病態では、潜在的に交感神経は緊張状態にあります。この場合に頻脈とβ-刺激作用が、電位依存性のKチャネルを増強します。そして、不応期はより短縮し、心室頻拍や細動などのリエントリー性の不整脈が発生されやすい状況になります。アミオダロンは、Kチャネルとβ-遮断作用をもつため、高い有効性が考えられます。(大分医科大 高橋先生の説明)

 

 

続いて、薬の選択・薬剤師の視点

 

 

【薬剤師じゃなくても薬がわかる本】

 

 

 

 

 

 


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